ナショナル真空管ラジオ
子どもの頃、父親が毎日のように聴いていた真空管ラジオの音が懐かしく、オークションで購入したナショナル製真空管ラジオです。整備品で5000円ほどだったでしょうか、部品がいくつか取り替えられています。スイッチを入れると橙色に明かりが点き、ブーンとハム音が鳴り徐々に音が大きくなる独特の雰囲気です。チューニングダイアルを回しながら一番音質の良いところを探す操作もなぜか心地好いです。
おそらく60年代前半あたりの製品かと思いますが、数字や文字のレイアウトやデザインが懐かしく素敵です。中域が充実していて小さく鳴らしても声がとても聴きやすいですし、音楽も角が取れていてまるっこい音が快いです。写真はチューニングメーターの針が操作しているうちに外れて落ちてしまったあとの写真です。
この時代の真空管ラジオにたいてい付いていたマジックアイです。この光り具合を見ながらチューニングをします。本機は劣化が進んでいてほとんど光りませんが、音だけでチューニングができますのでとくに必要ありません。
毎朝、デンソーというメーカーが提供する「おはようございます」の元気な声で始まる番組がありました。あの頃は子どもの自分にとって、ずいぶん年上のアナウンサーだなと思っていましたが、今の自分よりもかなり年下だったはず。いい仕事をしていた方だなとラジオの声を聴いていて懐かしく思い出しました。